小説は、物語世界を依り代に自分の思いや考えを伝える稀有な手法です。構成や演出を工夫して読者をコントロールし、得たい形での理解と共感を得られます。
これまでのご依頼例を示しますと…
ストーリーを通じた交感はコミュニケーションとして成立します。セルフブランディングにつなげることも可能です。
可能な限り対応させていただきます。よろしければ懸案中の企画をご開示ください。
言うまでもなく「筆力」ですが、その意味するところは広範で、「企画力・構成力・文章力」など様々な力が含まれます。この他にも、小説を書くために必要な洞察、すなわち、社会への関心や哲学的勧化方といった人文学の素養も必要となります。筆力にそれらをプラスした力は「総合力」と呼ぶべきものです。
小説とは、複雑な構成物です。著者は広大な世界からモチーフを選び、展開させ、結末を付けます。複数のファクトを配置し、連結させ、ひとまとまりに仕上げます。この技術は著者が積み上げてきた技術と経験に委ねられているわけですが、これを裏付けるのが総合力です。
専門馬鹿という言葉がありますが、小説の場合、専門的だと視野狭窄が起こります。ジャンルは作品の可動域を制限します。著者の可能性も狭めるのです。
病院の例えが分かりやすいでしょう。
昨今の病院は、無数の専門科に分かれています。ある人が肩が痛くて整形外科に通いましたが、リハビリばかりで治りません。放置していたら体調が悪化し、精密検査の結果肝臓がんだと分かりました。のちのち「総合病院にかかっていれば」「肩こりが内臓と関係するなんて気づかなかった」と後悔した……そんな話を耳にしたことがあります。複雑につながった構造である人体を断片的に分析することは木を見て森を見ない典型のごとき話です。専門性にのめりこむと、このように全体を見失うことになります。
原稿制作は、多様なご依頼を通じ、経験値を積み上げてきました。ぜひお話しを聞かせていただきたいと思います。
よい小説とは何か。答えは明快で「読者の感慨を誘う作品」であることです。
「最後まで読んでもらえる」「読者に意図したとおりの印象を残す」といったことも、それに含まれます。
もっとも、これは小説に限らず、どんな読み物にも言えます。コンセプト至上主義や構造論(起承転結など)、テーマやレトリックも同様です。特に小説には「総合力」が必要ですから、大切でないものなどないのです。
小説の場合、特に「モチーフとその増幅のプロセス」が重要です。
一つの個性的な設定(モチーフ)で読者の関心を引き付け、物語の進行にそって様々に変化(増幅させる)させて面白さや深みを生み、オチでうまく結ぶ、というはたらきです。
国民的コミック『ドラえもん』を例にとりましょう。
はじめに設定として「便利な道具を持っている未来の猫型ロボット」というモチーフがあります。モチーフの繰り出す未来の道具が物語を二転三転させ(これが「増幅プロセス」です)、最後は道具から離れない範囲でオチを結実。視聴者は「ああ、おもしろかった!」と満足します。これがドラえもん的構造論です。
増幅プロセスの表現には「緊張と緩和」「カタルシス醸成」など物語技法がありますが、これらはストーリーありきのテクニックですので、やはり根本はモチーフであると思います。
ウソ(フィクション)と承知で読ませる小説ですから、面白いウソでなければ価値はなく、人は貴重な時間を割いてまで手に取って読んくれません。いかにモチーフを使いこなしておもしろくするかが作成の勘所となります。
モチーフの選定はお客様との綿密なやりとりが不可欠です。
お客様はご依頼にあたり、作品を一定の段階に仕立てられています。その仕上がり具合は様々です。
モチーフがお決まりの方もいれば、漠然としてる方もあり、未定の方もあります。
どのケースであれ、私はお客様が小説を通じて何をおっしゃりたいかをうかがい(コンセプト)、モチーフを企画し、それをいかに展開させ物語として成立させるかを提案いたします。
ご依頼にあたっては、まずは思いのたけをお伝えください。
「どんなテーマを、どんなふうに、誰に読ませたいか」
お客様のイメージを最大限に増幅し、豊かな物語をつくるお手伝いをいたします。
モチーフ論以前のコンセプチュアルな小説づくりにつきまして、自著がございます。筆名“あいあおい”名義の方法論です。ご興味のおありの方は、ぜひお手元にお取り寄せください。
※企画立案からお引き受けも可能です
という流れで進めてまいります。
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